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| 子猫を殴りつけ死なせる→虐待の男性に罰金70万円 譲渡したボランティアの嘆き「信用してしまった自分の愚かさに腹 ... - Yahoo!ニュース 子猫を殴りつけ死なせる→虐待の男性に罰金70万円 譲渡したボランティアの嘆き「信用してしまった自分の愚かさに腹 ... Yahoo!ニュース (出典:Yahoo!ニュース) |
2023年5月、沖縄県うるま市に住む20代男性が預かった子猫2匹を虐待したとして、器物損害や動物愛護法違反の罪で書類送検された。その後、男性は、罰金70万円の略式命令を受けたという。
この男性の卑劣な行動に対し、ネット上には非難の声が殺到。加害者男性に対する非難はもちろん、今回の事件で犬猫を預けた個人でボランティア活動を行っている女性に対しても、さまざまな意見が飛び交った。犬猫のボランティア活動を行う人は、もちろん犬猫の幸せを願って譲渡を行っているわけだが、こういった虐待事件が稀に発生してしまうことは、動物愛護活動を行う上での課題といえるだろう。
なぜこういった事件は起こってしまうのだろうか。「NPO法人 みなしご救援隊 犬猫譲渡センター」の理事長を務める佐々木博文氏に話を伺った。
◆犬猫の譲渡は「誰でもできてしまう」ことが問題
個人で犬猫の保護を行い、新しく里親になってくれる人を探す活動を行う者は多くいる。佐々木氏は「もちろん、個人で活動を行うこと自体がダメということはありません」と前置きしつつ、知識のない人が犬猫の譲渡活動を行うことの危険性について解説した。
「動物愛護団体は認可制ではないので、『今日から動物愛護団体をやろう』って言えば、知識や経験がなくても活動することができます。団体だけでなく、もちろん個人で活動を行うことも可能です。ただ、犬猫を譲渡した経験がない人が譲渡先の相手を選んでしまうと、こういった虐待事件などが起こってしまう危険性があります」
犬や猫の命を守るためにも、こういった活動を行う上で知識や経験が必要であることは間違いない。以前はペットショップも、誰の許可もなく自由に営業することができていたそうだ。
「20年前程はペットショップも自由に営業することができていました。しかし、ひどい繁殖のさせ方をしているペットショップが増えしまったこともあり、法律が厳しくなって認可制になった、という背景があります。だからこそ、譲渡された犬猫が虐待されてしまったニュースを見ると、『動物愛護団体も認可制にするべき時がきている』と思ってしまいますね」
◆譲渡する側にも問題がある
沖縄県で起きた虐待事件は、猫の保護活動をしている個人ボランティアが、地域の情報サイト「ジモティー」を通じて男性に出会ったとのこと。善意でボランティア活動をしていた女性は、さぞ傷ついたことだろう。ただ、それも知識と経験があれば、防ぐことができたかもしれない。
「もちろん虐待するヤツが一番悪いのは間違いありません。でも、譲渡する側にも問題があると思います。少なくとも『どういう人が虐待をしてしまう傾向にあるのか』というデータは持っておかないといけません。話しただけでは、その人の悪い部分がわからないこともありますが、過去に起こった事件のデータがわかっていれば、警戒すべき人の特徴はわかります。譲渡する犬や猫に幸せになってもらうためには、知識と経験がないとダメなのです」
◆猫の譲渡で「警戒すべき人の特徴」
では、どういった人が虐待事件を起こす危険性があるのだろうか。佐々木氏は、過去の事件のデータと自身の経験をもとに解説した。
「猫の虐待事件は毎年どこかしらで発生している現状ですが、加害者は独身の男性である割合が非常に高いです。私の団体では譲渡する際に面談を行いますが、独身男性という時点で少し警戒します。それと、話してみて少し暗い感じというか……。こういった活動の歴が長くなると、「この人ヤバいかも」と思う人がわかってくるようになります。もちろん、事件の過去のデータと個人の感覚の話なので一概には言えませんが、私はその人に少しでも不信感を持ったら譲渡しません。断る理由がなければ家に行ってみたりとか、トライアル中に頻繁に連絡してもらうなど、細心の注意を払っています。とにかく、虐待事件をなくすためには、譲渡する側のレベルを上げていかないといけないんです」
◆「子猫のトライアルはしない方がいい」理由
続けて佐々木氏は、「沖縄の事件ではトライアル(保護犬・保護猫との相性を見るために実際に一緒に暮らしてみること)に出した子猫が虐待されたようですが、私の団体では子猫はトライアルには出していません」と話した。
「以前は子猫をトライアルに出していたこともありました。ただ、生まれたばかりの子猫は一般的に“一番かわいい時期”で、その時だけ一緒にいて、40〜50日したら『やっぱり合いませんでした』と言って返されることもあったんです。猫は環境の変化に弱いということもあるので、現在は子猫はトライアルなしで里親になってくれる人を探しています」
◆譲渡条件を厳しくしすぎるのも難しい
「特に子猫に関しては特に慎重に面談を行ったうえで譲渡先を決定します」と話す佐々木氏。では、その条件はどういった内容なのだろうか。
「まず、その子を最期まで飼える年齢であること。犬猫を保護する際、飼えなくなった理由を聞いているのですが、そのなかで圧倒的に多いのが『高齢で飼えなくなった』という理由なので、最期まで面倒みられるかが一番重要と言っても過言ではありません。そして、子猫から飼った経験があるか、最低限『猫を飼ったことがあるか』、収入があるのか、などですね。子猫の場合は、生後3ヶ月は毎日必ず家にいるかも聞きます。一人暮らしの人はそこでもう条件からは外れますね」
また、団体によっては、里親になる条件が厳しすぎるところもあるという。
「トライアルの前に家に行ったり、毎週動画を送ることを条件にしている団体さんもあるそうです。それも一理あると思いますが、そこまでやってしまうと引いてしまう人もいるので……。『そんなに面倒ならペットショップで買えばいいか』って思ってしまうかもしれません。里親になりたい人の心を閉ざさないためにも、厳しくしすぎるのも避けたいなと思います」
◆犬猫の命を守るためにも認可制に
最後に佐々木氏は、改めて動物愛護団体が認可制になる必要性を主張した。
「沖縄の事件もそうかもしれませんが、虐待する人は頭が良く、こちらの話に上手く合わせてくるでしょう。保護活動を個人でやることはダメではないけど、虐待をする悪いヤツの頭が良いからこそ、知識のない個人がやってしまうと事件が起こりやすくなってしまいます。ただ、ルールさえあれば、こういった事件もある程度は防げるのではないでしょうか。だからこそ、動物愛護活動を認可制にするべきなのです」
動物に対して虐待をする人の行動は言語道断であることは言うまでもない。しかし動物愛護団体は、善意で保護をした犬猫たちの命を、そういった悪人から守らなければならない現状がある。知識や経験が乏しい人が同じ過ちを繰り返してしまう前に、動物愛護活動をする上でのルールを設けることが必要なのではないだろうか。
取材・文/セールス森田
【セールス森田】
Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント

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