スーパーのレジにイス設置を求めて会社と交渉を続ける大学生がいる。文教大学3年生の茂木楓さん(22)は、大手スーパーのベイシアでアルバイトを始め、レジにイスがないことに疑問を持ち、首都圏学生ユニオンを通じ会社と交渉中だ。12月10日、東京・新宿で、レジ業務にイス設置を求めるイベントを開いた。(ライター・国分瑠衣子)
●「立つのが当たり前は、おかしい」 ベイシアと交渉スタート
「イスに座って働くことができる選択肢がほしいです」。多くの人でにぎわう週末のJR新宿駅の東南口広場で、茂木さんはサウナ用のイスに座ってこう訴えた。
茂木さんは留学費用をためるために、2021年春から埼玉県内のベイシア店舗でレジのアルバイトを始めた。勤務は週3回、日によって異なるが4時間ほど働く。働いてすぐに長時間の立ち仕事で足がこわばり、疲労を感じた。「最初は立つのがあたり前、しょうがないと思っていましたが、次第におかしいと感じ始めました」
一緒に働く人の中には、体が疲れるのでマッサージに通っている人や、腰痛がひどくなり退職したりした人もいた。そこで首都圏学生ユニオンを通じて、イス設置を求める交渉をスタートした。
●1カ月半イスを試験導入 「文句を言うお客さんはいなかった」
海外のスーパーに行くと、座ってレジを打つ人を目にすることがある。
日本では労働安全衛生規則で「事業者は、持続的立業に従事する労働者が就業中しばしばすわることのできる機会のあるときは、当該労働者が利用することのできるいすを備えなければならない」と定めているが、努力義務にとどまる。日本の「おもてなし文化」や、「お客さまは神様」という言葉の誤った解釈も「レジ業務は立ち仕事」という固定観念と関係があるのかもしれない。
茂木さんらの交渉が前進したのは今年秋。ベイシアは2023年9月から1カ月半ほど、茂木さんの働く店舗など一部でイスを試験導入した。レジを打つ時は立つが、待っている間は座ってよいという運用だった。「疲れ方が全然違いました」。一緒に働く人にも好評だった。茂木さんが座っている姿を見て文句を言った客はいなかったという。
だが、茂木さんによると、会社側は試験導入が終わった後に行ったアンケートで、反対意見が3割ほどあることなどを理由にイス設置には消極的だという。首都圏学生ユニオンが行う署名には約2万2000人分の署名が集まっており、茂木さんらは今後も交渉を続ける。
この日のイベントには芸人のせやろがいおじさんや、雑誌「IWAKAN」を発行するアンドロメダさん、車椅子ギャルのさしみちゃんも登壇し、固定観念にとらわれず、一人ひとりが健康に働くことができる職場環境を訴えた。
(出典 news.nicovideo.jp)
スーパーの仕事は私もやってみたいことの一つでした。でもコンビニのアルバイト経験のある私はずっと同じ場所に同じ姿勢で立つことで腰に痛みが出ることで退職。
それ以来、同じ場所に立ち続ける仕事だけを避けてきました。
現代はレジ打ちぱちぱちということもありませんがそういう作業、医療事務のような受付業務にもあこがれがあります。でも座れないなら無理・・・・ と思ってます。
こういった思いの方はほかにもいるのではないかな?
<このニュースへのネットの反応>
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